2013年10月7日月曜日

Goodbye, Pokhara

別れに際し、ここに滞在していて一番うれしかったことを、支離滅裂だけど、書き綴りたい。


それはちょっとした理由で僕がかつて撮った地元にある大宮第二公園の桜の写真を酒屋の若女将に見せ、あの景色やらなんやら美意識などあるのかないのか分からない、ちょっと小汚い格好をしている若女将が、その写真に食い入るように見入って、「これがあんたの国なのか。本当に美しい国なんだな」と感心した眼差しでこっちを見てきたことがあった。
むしろ、こっちの方こそ、いつもいつもネパールの雄大なる自然の美しさに心底感動させられてきたから、そういう人がなおそういう風に感じるのかと、逆に感動させられた。まあ、私の写真の腕前もあろうが。
あと、ゴミが落ちてないことにも感心していたけど、逆にこうポイポイ投げる人たちでも、ない方がいいという感性を持ってはいるのだなと感じ入るものがあった。

中には別れに際して大袈裟なやつがいて困る。
実際一昨日、酔った勢いで「そういう大袈裟なのやめろ。見苦しい」。「日本人は人の心が分からない機械か」と言い争いになり、「俺の方がよほど日本を知っている。黙れ」とビールジョッキをガンとテーブルに置いて店を出てしまった。
そして、翌朝、苦笑いで未払い料金のお支払いだ。

申し訳ないけど、今は静かに去ってゆくことしかできない。

限りあれば 吹かねど花は散るものを
心みじかき 春の山風

今は、なんとなく蒲生氏郷の心持ち。

ポカラの姉妹都市である長野県駒ヶ根市で撮った、散りゆく桜の写真をポカラに捧ぐ。

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