バラナシ(ベナレス)で日曜日の外出は億劫だ。
バラナシに限らず、ネパールも含めてどこにでも言えることだが、一見無造作にゴミが捨てられているかのようだけど、一応自然とゴミ捨て場のような場所は決まってはいる。
近々凧上げ大会があるとのことで、至るところで凧が上がっている。
上手い人などは、ガンジスの向こう岸まで飛ばすという。
そういえば、先だって川岸の茶屋で茶を飲んでいたら、店主と思しき男が「これ読めるか。日本語なのだが」と聞いてきた。
僕の目にはどう見ても「レIもわかh」であったが、「いもちゃん」だと言う。しかも、その男の名が「いもちゃん」だと言う。
「いもちゃんねえ。ちょっと『い』のここが長いし、とにかく『ちゃん』が変だ。『や』は小さく書かないと『いもちやん』になってしまうよ」と告げたら、「『ちゃん』を書いてくれないか」と頼まれた。
「うーむ、こういうの苦手なんだよな」とぶつくさ言いながら、どうにかこうにか書いてみて、「あとはそっちで調整してくれ」と別れた。
ここは、ガンジス沿いを歩く人なら必ず目につく茶屋。まあ、光栄じゃあないか。
ということで、どんな具合になったかなと様子を見に行ったら、いもちゃんはいなかったがなかなかの出来栄えとなっていた。
「いいじゃん」と丁稚のような若者に告げたら「でも下のところ、『BOAT』って書かなきゃいけないのに、『BORD』って書いちゃったんだよ」とのこと。
「それにまだ直せてないところもある」と、段差になっている壁のような部分に書かれた「いもちやん」を指差した。
なるほど。「しかし、これ汚いね。いつ書いたの?」と聞けば、「1年前」。
「1年前にしちゃボロボロじゃん」と言うと、「雨季は水没するんだよ」。
「そん時はどうすんのさ」と問うと、「屋根で商売する」という。
僕の「ちゃん」も雨季はガンジスの中か。と、思うとなんだか胸がときめいてしまった。
~人気ブログランキング、日本ブログ村に参加しています。よかったら、下のボタンを押してください。投票となります。また、他の素敵な旅行者さんたちのブログにも出会えますよ~
0 件のコメント:
コメントを投稿