インドは疲れることは確かだ。
肉体的にもだけど、精神的にもだ。
肉体については食べ物、主にマサラが原因の疲労だけど、精神の方はまるでスポーツ後の肉体のような、ある種の心地よい疲れ方だ。ただ、相当に疲れる。
それをまたブログに書くのも疲れるのだよな。
GOLD FLAKEという30RSのタバコを買いに行ったら、「40RSに値上がりした」と言う。
「昨日30RSで買ったものが今日の何時何分に値上げしたか」とわざわざ問いたださねばならぬ。
コンノート・プレイスで用もないのに「オフィシャル」として案内されたツーリストインフォメーションオフィスで、横柄な職員から「250RSの安宿になんか泊まっているのか」。
よくよく考えれば、お前何様って感じだよな。そもそも用があってきたわけじゃないし。
「ヴェニスや京都なら3000RSのホテルに泊まろうものだが、デリーにその価値があるとでも思っておいでか」と言った。
外に出て、明らかに怪しかったから建物の写真を撮ろうとすると人が出てきて「撮ってはならぬ」。「インド政府がオフィシャルに言っているのか」と問えば、「そうだ。本に書いてある」。「わかりました。その文章を写真に撮りたいので、中から持ってきてください」とまで言って、やっと折れる。
しかもなぜか「案内する」とついてきた揚げ句、「ネパール人ですか」。まあ、グルンカーストとでも思われたのかなと推察し、「ダンニャバート。ホンチャ、ホンチャ」と受けていたら、しばらくたって、「コンニチハでしょ。日本人でしょ」。
疲れるわな。
変なおみやげもの屋に連れてこられ、まあ、説明は無料といろいろ店員にクルタとパジャマについて質問してから、「今日はお店をチャックしに来ただけだ。名刺をくれ」と言って出ようとすると、「あなたは本日開店一番目のお客様でインドでは幸運のシンボルだから、たとえ安いスカーフでも買っていただかないと我々が困ってしまいます」と12時過ぎなのに言ってくる。
「今はランチタイムだよ。そんなにこの店は流行ってないのかい」と退出しようとしたらネズミが出てきたので驚いたところ、「おお、幸運のシンボル」。
疲れたから宿に帰ろうと歩き出し、しばらく歩いて「パハールガンジはどこですか」の質問からまた同じ展開となり同じ店へ。薄々は気づいていたが。
わざと一回中に入って、「ここさっき、あなたによく似た人に連れて来られた」と突っ込んだら、また別の「もっといい店」へ。
しくみがあるのだろうね。
今度はクルタ・パジャマに始まり工芸品やらお茶やら、終いにゃ絹に描かれた絵となり、最後は綿に描かれた絵500RS。しかも折りたたまれたのを広げると、神みたいのがSEXしてる絵。
「申し訳ない。買いたいのはやまやまだが、この後中国に行かなければならないんだ。知ってると思うが中国ではダライ・ラマとポルノの本は逮捕されるからね」と煙に巻いて退店。
あまりに面倒臭くなってきたのでオートリクシャを拾って、交渉の末20RSでパハールガンジへ戻り出したのだが、すぐさまドライバーが「知ってると思うが、おれの案内する店に行ってくれないか。おれにお金が入るんだ」的なことをくどくど言う。
「知ってると思うが、メトロでなくリクシャを拾ったのは、そういうショッピングに疲れたからからだ。もう10RS払うから直通で行ってくれ」。
「ふう」とパハールガンジに帰還し、一息つくため屋台のオレンジジュース20RSを飲んでいたら、身体障がい者の乞食が「マイフレンド!」。
突然のマイフレンドという言葉が大っ嫌いなので、「あなたは私の友達ではない」。
「なぜか」としつこく聞いてくるから、「形が違うだろ」。
飲みながら、「うーん、待てよ。今のは差別用語じゃなかったか。インドにいるから感覚が麻痺してきちゃったのかな」と自問してたら、「何人か。韓国人か」と聞いてくる。
「日本人だ」と答え、飲み終えてから10Rsを不自由な手に握らせた。
生まれて初めて直接乞食にお金を手渡したんじゃないかな。罪滅ぼしのようなものだわな。
本日、不用な出費は20RSだけだったと信じたい。
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